ルビリアの夢|MARIE JEWELRY(マリエジュエリー)

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ルビリアの夢
 
 
ルビリアの夢
 
 
 
その昔、人魚姫たちがまだ人間に
隠れて 暮らしていた頃のおはなしです。
 
ルビー色の豊かな髪を持つ、
美しいルビリアという人魚姫がおりました。
 
ルビリアは毎晩同じ、不思議な夢を見ます。
 
夢の中では、朱色のドレスを身に纏い、
人間のように足があって、
夢中でダンスを踊っています。
 
薬指にはいつも同じ、ハート型のルビーがついた
王冠のような指輪をしています。
 
(なんて素敵な気分なの…!
これが人間の世界なのかしら?)
 
ダンスのお相手は栗色の髪の男の子です。
真っ直ぐな瞳でルビリアを見て、にっこり微笑みます。
 
「やっと、逢えたね。」
 
男の子がそう囁いた途端に景色がどんどん崩れ、
パッと目が醒めるのです。
 
 
「いつも同じところで終わるのよ。
この夢は何か意味があるのかしら?」
 
ルビリアは聞きました。
 
魔女のベローニアは目を見開いて
 
「おぉ、ルビリアよ。いにしえの伝説は本当だったのだ。」
 
と呟き、突然呪文を唱え始めました。
 
 
すると、ルビリアがしていた小さなパールの首飾りが、
ぱーん!と弾け飛び、次の瞬間、
胸元が白く光りはじめました。
 
ベローニアは黒い衣の中から素早く巨大なハサミを取り出し、
ルビリアの髪をジョキン!と切りました。
 
「きゃあ!何をするの!やめて!」
 
ルビリアはそう叫ぶとすぐに、気を失ってしまいました。
 
目を覚ますと、身体中が幸福感に包まれているのを感じました。
それにとってもいい香り…。
ルビリアは初めて花の香りを知りました。
 
ふと顔を上げると、男の子が心配そうにこちらを見ています。
 
思わず、あっと声を漏らしました。なぜって?
毎晩夢で見ていた、あの栗色の髪の男の子だったのですから。
 
それにルビリアには、ヒレの代わりに
スラリとした足もありました!
たっぷり息もできました!
ここは夢で見た通りの世界ではありませんか。
 
「あぁ、素晴らしいわ、素晴らしいわ…!」
 
これから始まる2人の幸せな未来を象徴するかのように、
指には毎晩夢で見ていたハートの指輪が輝いているのでした。
 
 
 
人魚姫のお話
 
ルビリアの夢
 
 
ルビリアの夢
 
 
 
その昔、人魚姫たちがまだ人間に隠れて暮らしていた頃のおはなしです。
 
ルビー色の豊かな髪を持つ、美しいルビリアという人魚姫がおりました。
 
ルビリアは毎晩同じ、不思議な夢を見ます。
 
夢の中では、朱色のドレスを身に纏い、
人間のように足があって、夢中でダンスを踊っています。
薬指にはいつも同じ、ハート型のルビーがついた王冠のような指輪をしています。
 
(なんて素敵な気分なの…!これが人間の世界なのかしら?)
 
ダンスのお相手は栗色の髪の男の子です。
真っ直ぐな瞳でルビリアを見て、にっこり微笑みます。
 
「やっと、逢えたね。」
 
男の子がそう囁いた途端に景色がどんどん崩れ、パッと目が醒めるのです。
 
 
「いつも同じところで終わるのよ。この夢は何か意味があるのかしら?」
 
ルビリアは聞きました。
 
魔女のベローニアは目を見開いて
 
「おぉ、ルビリアよ。いにしえの伝説は本当だったのだ。」
 
と呟き、突然呪文を唱え始めました。
 
 
すると、ルビリアがしていた小さなパールの首飾りが、ぱーん!と弾け飛び、
次の瞬間、胸元が白く光りはじめました。
 
ベローニアは黒い衣の中から素早く巨大なハサミを取り出し、
ルビリアの髪をジョキン!と切りました。
 
「きゃあ!何をするの!やめて!」
 
ルビリアはそう叫ぶとすぐに、気を失ってしまいました。
 
目を覚ますと、身体中が幸福感に包まれているのを感じました。
それにとってもいい香り…。ルビリアは初めて花の香りを知りました。
 
ふと顔を上げると、男の子が心配そうにこちらを見ています。
 
思わず、あっと声を漏らしました。なぜって?
毎晩夢で見ていた、あの栗色の髪の男の子だったのですから。
 
それにルビリアには、ヒレの代わりにスラリとした足もありました!
たっぷり息もできました!
ここは夢で見た通りの世界ではありませんか。
 
「あぁ、素晴らしいわ、素晴らしいわ…!」
 
これから始まる2人の幸せな未来を象徴するかのように、
指には毎晩夢で見ていたハートの指輪が輝いているのでした。
 
 
 
人魚姫のお話