オリビンと太陽の神さま|MARIE JEWELRY(マリエジュエリー)

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オリビンと太陽の神さま
 
 
 
「なぜぼくは鳥に生まれなかったのですか?」
オリーブの木の子どもが聞きます。
 
「オリビン、なぜそう思うのかい?」
太陽の神さまは言いました。
 
「ぼくは世界中を飛び回って
この目でいろんなものを見てみたいんです。
 
海がどんなものなのかも、
空はどこまでいっても
同じ色なのかも知りたいんです。
鳥たちが羨ましいや。
どこまでも行けるんだもの。」
 
太陽の神さまは、小さき生命を
いつくしむような表情で答えました。
 
「いいかい、オリビン。
きみに大切なことを教えよう。
 
目で見ることは確かにすばらしいことだ。
しかし、きみには綺麗なこころがある。
こころでも、世界を見ることができるんだよ。」
 
オリビンはよくわからなくて、枝を揺らしました。
 
「これから毎朝
わたしがこの星に光を届けるころ、
きみに物語を聞かせよう。
 
この星がどのように作られていって、
どんなに素晴らしいかっていうお話さ。」
 
それからというもの、
オリビンはすっかり太陽の神さまのお話の虜です。
 
「それから?それから?」
 
太陽の神さまも
この世界についてだれかに打ち明けるのは
初めてのことだったので
とても楽しい時間になりました。
 
いつしかオリビンは
とても立派なオリーブの木に成長していました。
 
「あれ?ぼくの実、すごいや!」
 
驚くことに好奇心で満ち満ちたオリビンから出来た実は
うつくしいオリーブ色に輝き、
なんと目の形をしていました。
 
その目は、笑ったり、ウインクしたり、
とても表情豊かなのです。
なんて愛らしいのでしょう。
 
その後、世にも珍しい実のうわさは
渡り鳥たちによって世界中に広まっていき、
オリビンは世界中から愛される木になりましたとさ。
 
 
クピドとプシュケ
 
オリビンと太陽の神さま
 
 
 
「なぜぼくは鳥に生まれなかったのですか?」
オリーブの木の子どもが聞きます。
 
「オリビン、なぜそう思うのかい?」
太陽の神さまは言いました。
 
「ぼくは世界中を飛び回って
この目でいろんなものを見てみたいんです。
 
海がどんなものなのかも、
空はどこまでいっても
同じ色なのかも知りたいんです。
鳥たちが羨ましいや。
どこまでも行けるんだもの。」
 
太陽の神さまは、小さき生命を
いつくしむような表情で答えました。
 
「いいかい、オリビン。
きみに大切なことを教えよう。
 
目で見ることは確かにすばらしいことだ。
しかし、きみには綺麗なこころがある。
こころでも、世界を見ることができるんだよ。」
 
オリビンはよくわからなくて、枝を揺らしました。
 
「これから毎朝
わたしがこの星に光を届けるころ、
きみに物語を聞かせよう。
 
この星がどのように作られていって、
どんなに素晴らしいかっていうお話さ。」
 
それからというもの、
オリビンはすっかり太陽の神さまのお話の虜です。
 
「それから?それから?」
 
太陽の神さまも
この世界についてだれかに打ち明けるのは
初めてのことだったので
とても楽しい時間になりました。
 
いつしかオリビンは
とても立派なオリーブの木に成長していました。
 
「あれ?ぼくの実、すごいや!」
 
驚くことに好奇心で満ち満ちた
オリビンから出来た実は
うつくしいオリーブ色に輝き、
なんと目の形をしていました。
 
その目は、笑ったり、ウインクしたり、
とても表情豊かなのです。
なんて愛らしいのでしょう。
 
その後、世にも珍しい実のうわさは
渡り鳥たちによって世界中に広まっていき、
オリビンは世界中から愛される木になりましたとさ。
 
 
クピドとプシュケ